サイト売買が不安な方へ!詐欺やリスクについて注意したいポイント
- 2021.05.27
- サイト売買

サイト売買について、知ってはいるけどなんとなく不安で、実際の売買に参加する機会を敬遠されている方がいらっしゃるかと思います。
サイトを売却したけど代金がいつまでたっても支払われなかったり、サイトを購入したら事前の情報と全く違ったといった、詐欺のような被害にあわないか心配があるかもしれません。
また、サイトが希望通りの価格で売却できないことや、サイトを購入してから収益が減少して損をしないのかという不安も考えられます。
ここでは、サイトを売る場合、買う場合に、どんなリスクがあって、どんなことに注意が必要なのかを解説します。
売り手のリスク

サイト情報を開示した後に音信不通
買い手によりますが、サイト情報を開示した後、全く連絡がとれなくなったということが発生する場合があります。
そういった人に限って、サイト情報を取得することのみが目的で交渉依頼を出してきている可能性が考えられます。人によっては詐欺まがいの行為として受け取る方がいるかもしれません。
サイト売買では交渉時に、Googleアナリティクスや、Googleサーチコンソールなどの情報を求められることはよくあります。
なぜなら、サイト運営における重要な情報なので参考にしたい方が多いからです。
難しいのは、情報を抜き取られるリスクを回避するために、売り手がサイト情報を開示しないという選択ができないことです。いずれにしても情報は開示しないと交渉がまとまりません。
売上やPVがほとんどないサイトは気にする必要はありませんが、売上やPVが多いサイトの場合は十分に注意が必要です。
売買代金の未回収
何かを売却するときの売り手にとってリスクとなるのは、売買代金の未回収です。
未回収になるケースとしては以下のようなことが考えられます。
- 売買が成立したけどサイト移管がいつまでたっても終わらない
- サイト移管は完了したけど代金が振り込まれない
- そもそも相手と連絡が取れない
サイト売買では、売買について合意した後にサイト移管手続きが開始されます。また、移管完了後に買い手が検収を行い、問題がなければ売り手に全ての売買代金が支払われます。
つまり、サイト移管・買い手の検収が完了するまでは、全ての売買代金を受け取ることができません。
特に、サイト売買におけるサービスを利用せず直接取引している場合に、詐欺のような問題として起こりえるものだといえます。
売買代金を受け取るまでの間に、何かトラブルや問題が発生した場合は未回収になるリスクがあります。
質問が多く時間をとられる
交渉期間中はもちろん、売買成立後も買い手からの質問が多く、時間をとられる場合があります。
例えば、買い手がサイト売買について初めての方や、これまでサイト運営の経験がないような方だと、分からないことや不安なことが多くなるため、結果的に質問が多くなってしまいます。
売り手が提示する情報を見るだけで理解できる方もいれば、そうでない方もいるため、スムーズに取引が進むケースばかりではありません。
質問があること自体は普通のことですが、質問の内容や回数などから、どのような相手なのかを見極める必要があります。
サイト移管が完了しない
サイト移管に向けて、買い手と何度か連絡を取り合うことになりますが、お互いで意思の疎通が図れなかったり、突然発生した問題や障害によってサイト移管がなかなか完了しないことがあります。
特に、これまでサイト購入の経験がなかったり、移管手続き自体が初めての方は注意が必要です。
万が一、問題が発生してしまうと対応方法が分からずに、サイト移管の作業が長期化してしまう恐れがあります。
結果、当初決めていた引渡期日までにサイト移管が完了せずに、いつまでも対応に追われることになります。
買い手のリスク

実態が事前情報と違う
何かを購入する時の買い手にとってリスクとなるのは、購入対象物が提供されていた情報と違い、価値の低いものだった場合です。
サイト売買では、実際のサイトを閲覧することと、売り手から提供される情報をもとに購入を検討します。
例えば、売上やPVといった情報は重要な情報です。
サイト購入したものの、事前情報と全く違う売上やPVだと投資資金の回収が遅れるなど損失が発生してしまいます。
売り手が故意で水増しした情報を提供している場合は詐欺ですが、売り手の勘違いで実際とは異なる情報を提供してしまっているケースもあります。
競合サイトを売り手が立ち上げた
サイト購入後に、売り手が同じようなサイトを立ち上げたら、購入者にとっては大きなリスクとなります。
売り手にとっては、よく理解しているジャンルであったり、これまでの経験があったりと、優位性があるためです。
もし、そのサイトが競合となってしまった場合は、購入したサイトでの収益がこれまでと同じように維持することができなくなる可能性があります。
ブラックハットサイトだった
ブラックハットの場合、サイト購入後にGoogleからのペナルティを受けたり、Googleアップデートの影響で検索順位が下がるリスクがあります。
ブラックハットサイトとは、Googleのガイドラインを無視し、不正な方法でSEO対策を講じているサイトのことです。
また、サイト購入時には何も問題がなかったとしても、サイト購入後のGoogleアップデートにより、ブラックハットサイトへと転じてしまう場合も考えられます。
リスク回避のために売り手が注意するポイント

交渉相手を見極める(交渉開始前)
交渉相手を見極めることで、安心でスムーズな取引を目指すことができます。
まずは、買い手から届いたメッセージの内容を確認しましょう。
- 氏名や法人名が開示されている
- 購入を検討している理由や背景が明確になっている
- 具体的な質問がある
これらに該当するものが多ければ、購入意思がある買い手として判断することができます。どのような相手なのかイメージもしやすいため、積極的に交渉を進めていきましょう。
特に、交渉相手が法人の場合には、法人名で検索をしてその法人のHPや関連情報を調べます。
それらの情報から、どのような法人であるかを知ることで、取引相手としてふさわしいかどうかを判断することができます。
また、買い手からGoogleアナリティクスや、Googleサーチコンソールなどの詳細な情報開示を求められている場合は、開示する情報を限定したり、安心して情報提供できると判断した場合にのみ開示すると、リスクを軽減することができます。
交渉相手を見極める(交渉開始後)
次に、交渉開始後のやりとりで見極めていきます。
レスポンスの遅い方や、質問が多すぎる方、質問の内容が理解困難なものがある場合などは、交渉成立後も手間がかかる可能性が高いです。
また、サイト売買の経験の有無や、これまでどのようなジャンルのサイトを運営しているかを確認できれば、売却するサイトの引継ぎが楽にできるかどうかを判断することができます。
法人であれば、事業内容や体制を確認するのも一つの方法です。メディア事業を既に展開されている法人であれば心配となる部分は少ないといえます。
買い手がスムーズにサイトを引き継ぐことができて、また問題なく運営できることが分かれば、売買成立後に問題が発生するリスクは回避することができるでしょう。
サイト移管前に打ち合わせをする
サイト移管を行う前に必ず売り手と買い手で、どのような手順で移管を行うのかを打ち合わせすることで、手続きがスムーズにいくかどうかを判断することができます。
なぜなら、売り手のドメイン・サーバーの管理会社によって移管方法が異なるのと、買い手の意向によってもどう進めるかは変わってくるからです。
また、お互いにサイト売買やサイト移管手続きの経験の有無が分かれば、早く完了できそうか、時間がかかりそうかも想像することができます。
不安な点がある場合は、第三者に事前に相談するか、有料サービスを利用してサイト移管することをおすすめします。
リスク回避のために買い手が注意するポイント

検収期間を十分に設ける
検収期間は、買い手にとって最後の確認となる期間です。
検収が問題なければ売買代金を支払うことになるため、買い手にとっては重要な作業になります。
譲渡対象物は問題ないか、期待していた売上やアクセスが発生しているかを、直近の動向と照らし合わせて、ある程度の時間をとって正確に現状を把握する必要があります。
そのため、1週間程度を目安に検収期間を設けるようにしましょう。
譲渡物に問題があったり、事前情報との相違点が発見できれば、場合によっては契約自体を破棄することができますが、検収完了を報告してからでは見直しが難しくなります。
売り手が故意で情報を偽造していれば詐欺になりますが、提供される情報は過去のものであって、今後の動向を保証するものではありません。
不安を払拭するためにも、買い手自身が今後の運営者であることを自覚し、売り手から提供される情報の確認と、検収期間中の確認は怠ることなく対応しましょう。
サイトの分析を行う
売上やアクセスがあまりないサイトを購入する際はサイトコンテンツを見るだけで十分ですが、収益性の高いサイトは分析ツールを利用して、どのようなサイトなのか把握しておくことが大切です。
売り手から提示された情報はエビデンスも添えてもらうことで、情報の正確さを確認することができますが、自分自身でもサイトの分析を行うことでより確信を持つことができます。
また、売り手から提示されない情報もあるため、より慎重にサイトを見極めるうえでは有料の分析ツールも使いつつ、第三者に相談することもおすすめします。
例えば、どのような被リンクやSEO対策をされているのかが確認できれば、検索順位の下落リスクなどを回避することができます。
Ahrefs(https://ahrefs.jp/)など被リンク分析ツールを使用して、気になる点があれば売り手に確認してみてください。
確認した情報は、購入する際の検討材料にしたり、検収期間に事前情報と差異がないかを確認するために活用しましょう。
契約書は細部まで確認する
サイト購入時に締結する契約書に、自らが望む条件や売り手と協議した内容が含まれているかを確認しましょう。
例えば、売り手がサイト売却後に競合サイトを立ち上げることのないように、サイト購入時の条件に競合避止義務を記載する場合があります
競業避止義務
・基準日(引渡日、契約日など)から一定期間、売り手は今回売却するサイトと同一または競合するようなサイト運営をしないこと
このように、サイト購入時に条件をつけることで、買い手が考えるリスクを回避することができます。
ただし、買い手ばかりが有利な条件の契約は売り手が承諾しない場合があります。必要に応じて、必要な条件を契約書に盛り込むようにしましょう。
安全にサイト売買をするための方法

マッチングサービスや仲介業者を利用する
マッチングサービス提供会社や仲介業者には、サイト売買における専門知識や経験、安全に取引ができるように用意された仕組みがあります。
また、分からないことには参考になる意見をもらえたり、必要な時にアドバイスしてもらえることで安心して取引することができます。
サイト売買のあらゆる条件や手続きなどについて、公平な立場での判断がどういうことなのか知ることもできます。
売買予定のサイトが適正な価格なのか分からない、契約書の作成が不安など自信を持って取引に望めない方や、サイト売買が初めてであまり経験がないような方はおすすめです。
エスクローサービスを利用する
エスクローサービスは、売り手と買い手で直接代金をやりとりすることで起こる不安を全て解決することができます。
サービス提供会社が一時的に買い手から売買代金を預かり、サイト移管後に問題ないことが確認できたら、売り手に売買代金が支払われるサービスになります。
そのため、売り手は入金確認後にサイト移管の手続きを開始することができ、買い手が検収完了すれば売買代金は確実に支払われるため、譲渡したけど売買代金が回収できないといったリスクはなくなります。
買い手は検収が完了しない限り、売り手へ売買代金が支払われることはありません。問題が見つかれば、検収を完了させるまでに売り手と協議して問題解決に取り組むことができます。
また、万が一、売買契約自体が破棄された場合、売買代金は買い手に返金されます。
売り手も買い手もリスク回避できるため、利用するメリットは高いといえます。
契約書を作成する
サイト売買においても契約書は必要です。
契約書を自分で用意するよりは、各サービス会社で提供されている雛型を利用すれば、基本的なトラブルは回避できるため安心です。
ただし、譲渡対象物がサイト以外にもあったり、追加で書き加えたい条件がある場合はしっかり契約書に記載しておきましょう。
契約書に記載することで後々のトラブルを回避することができます。
リスクを理解して不安を解消

サイト売買には売り手・買い手ともにメリットは多く、今は盛んに行われています。
詐欺まがいのことが気になってサイト売買は不安だと漠然と思うのではなく、売り手・買い手ともにどのようなリスクがあるのかをまず理解しましょう。
リスクを理解したうえで、どのようなことに注意すべきかも理解することが、不安の解消につながります。
また、サイト売買のマッチングサービスでは、サービス利用者に対し不安が軽減できるような様々なサービスを提供しています。
サイト売買を気軽に行える環境が整ってきていますので、安心できるサービスを活用して、実際の売買に参加してみてはいかがでしょうか。